2026年02月01日

利息で生活出来ると思うのは幻想です

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夢の利子生活がただの錯覚だとしたら・・・

インフレ率.png
日本のインフレ率の推移(参照:世界経済のネタ帳 2025年10月30日)

過去4年間の日本のインフレ率の平均は2.95%でした。

個人的には、地元のスーパーで板チョコが軒並み200円オーバーだったり、吉牛の並セットに玉をつけると800円超えたり、ガストのランチでもドリンクバーつけると1000円近くになったりと、体感的には数年前と比べて倍化してます。

日本の物価高騰は食材のみに留まらず、不動産価格・建築費・交通費・光熱費・日用品・耐久消費財・サービス価格等々、ありとあらゆる分野に及んでいます。

特に資産額1000万以下の貧困FIREにとっては、もう持続不可能な時代に突入しましたね。

実際、一頃は名を馳せた限界FIREブログの多くは、今や更新途絶の山となってますし。

さて、インフレ期のターンに突入した日本ですが、未だにデフレ脳のままアップデートされてない人がおられるようです。

例えば、30年モノ超長期国債にフルベットして、30年間は利子収入で生活出来て、満期償還される30年後には1円も損しないと自信満々に披露されてるとあるFIREブロガーさんがおられますが、それは、完全に勘違いです。

下記のインフレ計算機にて資産金額を入力すれば、将来の実質価値が出てきます。
   
インフレ計算機
リンク先:Albino 2026年1月30日 [無料の自動計算ツール]

例えば、上記計算機でインフレ率3%の場合、現在の1000万円が30年後には幾らになってるのかを計算すると、約412万円でした。

10年後だと744万円、20年後だと553万円でした。

因みに、上記元4億り人FIREさんは、30年国債を3.8億買われたそうなので、30年後には、なんと2億2千344万もの大損失を招くリスクがある訳です。

これが、インフレの恐ろしさなのです。

数字上は1円も損してないように見えても、実質的な貨幣価値は棄損しており、損しないとの思い込みは単に数字上だけの錯覚だった訳です。

実際に、僕の場合も上記リンク先の計算機で計算すると、今は安泰だと思ってる筈の自分の資産があっという間に減耗している様が可視化されて空恐ろしくなりましたね。

つまり、利子収入とは、単にインフレ分の一部を補填してるだけで、実質的には収入でも何でも無いのです。

更に言えば、上記のブロガーさんは2.65%の利回りで30年国債を買われたとの事ですから、税引き後は2.12%の利回りになりますので、平均インフレ率からは0.88%下回ってますので、実質的には毎年334万損してる事と同義なのです。

何で、こんなに大金を損してるのに、税金を取られるのかと思いますが、これがインフレ税の理不尽なところであり、為政者がインフレにしたがる動機にもなるのです。

実質的に損してるのに、表面上だけは収入になるので、文句無しで税金が取られます。

件の元4億り人さんは、年間750万円の金利収入があると、事あるごとにブログ上で豪語されてますが、実は利子で生活出来てた訳では無く、単に自分の財産をタコ配のように取り崩してただけだったのです。

インフレ期においてのFIRE資産は、何もしないと下りのエスカレーターに乗ってるが如くひたすら下がって行きます。

インフレ率並みのリターンを上げてようやく現状維持です。

しかし、実際は、生活費も必要ですので、インフレ率+生活費分を上回るリターンを叩き出して初めて資産価値をキープ出来る訳なのです。

つまり、下がるエスカレーターの上へ、ひたすら駆け上らないと、自動的に底まで引きずり降ろされるという事です。

でも安心して下さい。

その為の株式投資があるのです。

株式投資の平均利回りは、長期的にはインフレ率をも大いに凌駕します。

故に、FIREの4%ルールが生まれたのです。

株式の200年平均利回りである7%からインフレ率の3%を引けば4%で回るので、資産を減らさずに無職ライフを全う出来る人生プランを設計できるわけです。

日本だけは、資本主義の歴史でもアリエナイ程の失政が続き20年超に渡る長期デフレが続きましたが、経済が正常化すれば3%程度のインフレ社会になるのが世界標準であり、それを前提にFIREの人生設計をするのが、当然になるだけでしょう。

日本も世界標準並みに金利のある国に移行すれば、当然に利子生活は不可能になります。

故に、インフレ期における預金利息とか社債利息は金儲けとは言えず、インフレ税にすら追いつけない、ただの手数料のようなモノなのです。

通常の経済においては、金利収入がインフレ率に追いつけないのは当然の話です。

何故ならば、お金の順番的には 利息<労働者<銀行<資本家 となるからです。

銀行が預金利息に利益をオンして企業に貸し出し、企業は貸し出し金利に利益を上乗せして販売し、販売後の税引き後利益は100%株主のモノです。

もしも、この順番が逆になるなら、企業が労働者を雇う意味も銀行が貸し出しする意味も、そして一番大元の資本家が投資する意味も無くなるので、資本主義が持続不可能になり、江戸時代に逆戻りです。

故に、よく、街頭インタビューでは、賃金がインフレ率に追いつかないのはオカシイとか、株ばかり上がって給料は全然増えないとか、世間の人は愚痴ってますが、そんなの当たり前です。

r>gで投資家が労働者よりも収入の伸び率が良いというのは当たり前なんです。

だって、資本家がお金の流れの一番頂点にいないと、そもそも経済が持続しないのですから。

この辺の資本主義の当然の理屈が分からない人は、30年後に額面上は1円も損して無い筈なのに、実際に大幅に価値が落ちてしまった通貨を受け取って大損する事になるのです。

まぁ、元4億り人さんが、大損されてもそれは自己責任ですからどうでも良いのですが、セミリタ村ランキング1位に君臨される程に目立つお方ですので、それを見られたFIRE希望者で万一、国債で利子生活すれば一生安泰だと誤解される方が一人でも居られると大変だと思い、注意喚起の為に本タイトルをアップした次第です。(まぁ、流石に居られないとは思いますが・・・)

何十年も経った後に満期償還されたお金が額面上1円も減って無いのは損でも得でも無いのでは無く、大きく損してるよねと思われるお方はポチッとお願いします。
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posted by 山中 一人 at 19:18 | Comment(12) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
4億り人さんは頭のいい人なので インフレリスクについては理解しているのでしょう。
彼自身は圧倒的な資産を持っており、年々 実質の利息額は目減りするとしても潤沢なインカムを得られるので、それを原資にリカバリー可能かと思います。 もちろん 仮に日本がデフレに戻れば、ご自分の正当性をアピールできます。 自分に負けはないと思ってるのでは?
彼の罪は、インフレ、デフレに全く言及せず、彼ほどの資金力がない(自分のような)人をミスリードする事だと思います。
Posted by 楽庵 at 2026年02月01日 21:49
>楽庵 さんへ

>4億り人さんは頭のいい人なので インフレリスクについては理解しているのでしょう。
彼自身は圧倒的な資産を持っており、年々 実質の利息額は目減りするとしても潤沢なインカムを得られるので、それを原資にリカバリー可能かと思います。 もちろん 仮に日本がデフレに戻れば、ご自分の正当性をアピールできます。 自分に負けはないと思ってるのでは?
彼の罪は、インフレ、デフレに全く言及せず、彼ほどの資金力がない(自分のような)人をミスリードする事だと思います。

はい。インフレリスクを知ってるにも関わらず、現実のFIREプランにおいて、属性によっては破綻に繋がりかねないインフレリスクについて言及せずに、満期になれば1円も損しないかの如く喧伝するとすれば、彼の文章には誠実さが欠けますね。
無職無収入のFIREにおいて、一番恐れなければならないのは、唯一の戦力である金融資産の価値が喪失する所にありますので、現実のFIREライフにおいては、社債・国債・預金利息をメインに据えるやり方こそが、最もリスキーなんですよねぇ。
まぁ、誰もが利益相反する相場の世界で誠実さを求める事自体がナンセンスかもですね。
故に、これからもミスリードするブログがあれば、ツッ込んで行きたいと思います。
Posted by 山中 一人 at 2026年02月01日 22:50
そういえばキム氏もやたら国債が大好きで最近の記事でも国債をたくさん買わなければって言ってましたね。
追加購入し現在は10年国債1380万円購入になってます。
正直 資産8000万で1380万も国債にしなければならないというのもよくわかりません。恐らくはキム氏が大昔に読んだ本に国債をとにかく大量に買えと書いてあったためだと思うのですが。損ですよね。
キム氏は高学歴なので本に書いてある通りにしたいとよく言ってました。そんなに追加購入するのはよくないのではとコメントしてあげたのですが国債を大量に購入することが一番得なのだと言い続けてます。
Posted by キムファン at 2026年02月01日 23:22
結局幾ら資産があれば完全リタイアできるのでしょうか?(40代独身、実家暮らし、年間生活費168万の場合、車の購入費含むため)
元4億もあればペイオフ対策した銀行の定期預金と個人向け国債変動10年のみで生活できませんか?
4億もあれば年間500万使っても80年もちますよ。仮に3億になったとしても60年もちますよ。下手なことしなくてもいいような気がするのですが・・・・。

あとキムさんって社労士で爆損は許せるのに食費、月15000円?(前は月6000円位) 資産を減らしたいと言ってるのにバイトもしてる。よく分からないです。

キムさんと山中さんはダイWITHゼロを目指していると伺ってるのですがダイWITHゼロって怖くないですか? 私は爺になって金がないのが一番怖いと思われますのでダイWITH2000万位でもいいかなと思っています。爺になってからでは仕事もできないし挽回も難しいと思われますので・・・。

長文と質問ばかりで申し訳ございません。
Posted by あ at 2026年02月02日 03:34
>キムファン さんへ

>そういえばキム氏もやたら国債が大好きで最近の記事でも国債をたくさん買わなければって言ってましたね。
追加購入し現在は10年国債1380万円購入になってます。
正直 資産8000万で1380万も国債にしなければならないというのもよくわかりません。恐らくはキム氏が大昔に読んだ本に国債をとにかく大量に買えと書いてあったためだと思うのですが。損ですよね。
キム氏は高学歴なので本に書いてある通りにしたいとよく言ってました。そんなに追加購入するのはよくないのではとコメントしてあげたのですが国債を大量に購入することが一番得なのだと言い続けてます。

モダンポートフォリオ理論により一定の債権比率を保有する戦略での国債購入ならアリでしょうね。
キムさんは、投資に関してはメインはオーソドックスなインデックス運用なので、ツッコミ所は無いのですよね。
Posted by 山中 一人 at 2026年02月02日 09:22
>あ さんへ

>結局幾ら資産があれば完全リタイアできるのでしょうか?(40代独身、実家暮らし、年間生活費168万の場合、車の購入費含むため)
元4億もあればペイオフ対策した銀行の定期預金と個人向け国債変動10年のみで生活できませんか?
4億もあれば年間500万使っても80年もちますよ。仮に3億になったとしても60年もちますよ。下手なことしなくてもいいような気がするのですが・・・・。

ぶっちゃけ、上記条件なら4000万もあれば、完全リタイアは可能でしょう。
ましてや、4億もあれば、超楽勝です。あのお方も定期預金と個人向け国債程度にしておけば、少なくとも損する事は無かった筈なのに、下手にハイリスクな超長期国債なんてモノに手を出した為に、3億すら割りそうになって、仕方なく満期まで我慢すれば1円も損しないなんて言い訳をしないとイケナクなってしまいましたね。

>あとキムさんって社労士で爆損は許せるのに食費、月15000円?(前は月6000円位) 資産を減らしたいと言ってるのにバイトもしてる。よく分からないです。

はい。言ってる事とやってる事が真逆で矛盾してますね。
人は何を言ってるかでは無く、何をやってるかが真実なので、本音は金が欲しくて仕方無いのでしょう。社労士も本来ならひと儲けを企んで開業されたのですが、期せずして爆損してしまったというのが、ホントの所でしょうね。

>キムさんと山中さんはダイWITHゼロを目指していると伺ってるのですがダイWITHゼロって怖くないですか? 私は爺になって金がないのが一番怖いと思われますのでダイWITH2000万位でもいいかなと思っています。爺になってからでは仕事もできないし挽回も難しいと思われますので・・・。

僕の狭い知見ですが、たいていの人間は75歳も過ぎれば健康を失い、80歳を過ぎれば知性も失ってしまう宿命にあります。
知性を失ってからの大金は猫に小判状態なので、まだ人間としての意識があるうちに金は全部使いきりたいというのが、僕の価値観ですね。
逆に、ダイWITHマックスを目指す、多くの日本人の価値観は僕にはサッパリ意味不なんですよね。
なので、たまに僕は宇宙人なんかなぁと思ったりすらしますねぇ。

>長文と質問ばかりで申し訳ございません。

いえいえ、大歓迎です。これからも何なりとどうぞ!
Posted by 山中 一人 at 2026年02月02日 09:40
短期的に見れば日本国債ではむしろ減価しているのはご指摘の通りなのでしょうが、一方で米国債の1626-2012年の年間平均の名目リターンでは株式が9.7%、債権が5.4%、インフレ率が3%と、債権の実質リターンでも2.4%程度はあった様です

とはいえ・・ここは日本ですし、超少子高齢化にも関わらず社会保障に全BETする日本の未来は漆黒ですら眩しく見えるレベルでのブラックでしょうから、流石に日本国債はアリエナイよなーと、参照元の記事を覗いた時に思いました

ただこれは必ずしも日本円や国債に限った話ではなく、本質は日本の財政や経済に対するものだと思われるので、実は利息で食っていない(もとい、食っていける訳もない)殆どの日本人に共通する話だったりするかもなぁ・・などと

P.S. 移住先はどこがいいのやら
Posted by Tochi at 2026年02月02日 14:06
私も実は、18年前ぐらいに契約した個人年金やこども達の出生児は
預金金利が低かったため、学資保険で加入している保険等があります。
掛け金の控除などもあるため、まあ良いかと適当に継続している分があります。
それでも、1%以上は確かあったかなと思います。

本当は、変動国債 個人向けなどに変えたほうが有利かも知れませんが
鷹揚なもので、ほったらかしです。
株式とは別枠で、比較的安全ながらもインフレに弱い資産という位置付けです。
Posted by yuki at 2026年02月02日 22:11
>Tochi さんへ

>短期的に見れば日本国債ではむしろ減価しているのはご指摘の通りなのでしょうが、一方で米国債の1626-2012年の年間平均の名目リターンでは株式が9.7%、債権が5.4%、インフレ率が3%と、債権の実質リターンでも2.4%程度はあった様です

成程。米国債の場合はインフレ率よりも利回りが高いという歴史的事実があるのですね。
あちらのモダンポートフォリオ理論では、一定割合の債券をポジションに加えるのには合理的理由があるのですね。

>とはいえ・・ここは日本ですし、超少子高齢化にも関わらず社会保障に全BETする日本の未来は漆黒ですら眩しく見えるレベルでのブラックでしょうから、流石に日本国債はアリエナイよなーと、参照元の記事を覗いた時に思いました
>ただこれは必ずしも日本円や国債に限った話ではなく、本質は日本の財政や経済に対するものだと思われるので、実は利息で食っていない(もとい、食っていける訳もない)殆どの日本人に共通する話だったりするかもなぁ・・などと

はい。問題は日本の為政者の場合、意図的に自国通貨の価値を棄損させてますので、利息でインフレ率をカバー出来ない所なんですよね。
シルバー民主主義が最も強い国の債券を無リスク資産と思い込むのは社会主義の幻想でしょうねぇ。

>P.S. 移住先はどこがいいのやら

僕の場合、問題は食ですね。若い頃は、いろいろ行きましたが、何処へ行っても食がマズ過ぎるんですよね。
アジアは全部、虫の味。アメリカは硬くて味付けゼロ。インドは下痢地獄。バリはカラムーチョ。イタリアはサイゼより不味い。と、正直、日本の冷食にすら敵わない国しかアリマセンでした。
まぁ、全部、僕の独断と偏見ですので、ホントはうまい飯屋があったのかも知れませんが・・・
Posted by 山中 一人 at 2026年02月02日 22:18
>yuki さんへ 

>私も実は、18年前ぐらいに契約した個人年金やこども達の出生児は
預金金利が低かったため、学資保険で加入している保険等があります。
掛け金の控除などもあるため、まあ良いかと適当に継続している分があります。
それでも、1%以上は確かあったかなと思います。

そうですね。ちょっと前までは1%もあれば超高利回りの時代でしたからね。

>本当は、変動国債 個人向けなどに変えたほうが有利かも知れませんが
鷹揚なもので、ほったらかしです。
株式とは別枠で、比較的安全ながらもインフレに弱い資産という位置付けです。

保険という部分があるだけに、迂闊に解約しない方が良いケースがありますからね。
何故か、保険を掛けて無い時に限って、事故や病気になりがちってのは、あるあるですからね。
Posted by 山中 一人 at 2026年02月02日 22:31
死ぬまでお金が足りればいいので資産がある人は利息で十分ではないでしょうか?

Posted by タナカ at 2026年02月06日 09:37
>タナカ さんへ

>死ぬまでお金が足りればいいので資産がある人は利息で十分ではないでしょうか?

その資産がインフレで加速度的に価値が減衰するので、利息だけでは十分で無くなるのが問題なのです。
Posted by 山中 一人 at 2026年02月06日 21:23
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