2024年11月26日

TOB銘柄発掘投資法(ノウハウ編)

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玉石混淆のバリューランキングから宝石を探す作業って控え目に言っても楽し過ぎ


さて、前回の【TOB銘柄発掘投資法】において、僕が実際にやってるスクリーニング方法を公開します。

もう一度、TOB銘柄発掘投資法のルールをおさらいしますと、下記の通りです。
   
@ 月足チャートにて過去10〜20年来の安値近辺にまで下がっている事

A PBR0.5以下

B 自己資本比率60%以上

C 実質無借金経営

D MBOが容易に出来る程に大株主が過半を握ってるオーナー企業

E 過去10年以内の最高値から3分の1以下になってる低位株


先ずは、ヤフーファイナンスの株式ランキングにて、低PBRランキングを見て、上から順番に全期間のチャートを見ます。

そこで、現在の株価が過去10〜20年来の安値近辺であれば項目@クリアです。

いくらTOBに当たっても、買値より安値で強制買取されてしまっては大損してしまうので、買値は出来る限り安く抑えるのがセオリーです。

その為には岩盤底値で拾う事に徹します。

次に、低PBRランキングのPBR欄にて0.5以下までで候補銘柄を選定する事で、項目Aをクリアします。

上記二つをクリアした株について、株探にて決算項目を見て、自己資本比率が60%以上であれば、項目Bクリアです。

その次は、株探のニュース欄から直近の決算短信を見て、実質無借金経営かどうかを吟味します。

電卓を用意して、貸借対照表の欄を見て、下記の計算式にあてはめます。

流動資産のうち(現金及び預金+受取手形及び売掛金+電子記録債権+有価証券)と、固定資産のうち(投資有価証券の半額)を合計して、そこから負債合計を差し引きプラスならOKで項目Cクリアです。

因みに、フェイスの場合は、資産部門では、現金及び預金95億+売掛金17億+有価証券2億+投資有価証券の半額11億=合計125億

負債合計は77億

資産部門125億ー負債77億=48億で実質無借金と見做してた訳です。

巷のネットネット株の算定方式よりは、かなり保守的に資産額を見積もっていますが、換金性の高い科目のみを資産として計算しています。

例えば固定資産に計上されてる投資有価証券については市場で換金する場合を想定して半額で計算してます。

次に、株探の大株主欄を見て、オーナー企業かを確認出来れば、項目Dをクリアです。

最後に、株探の月足チャートを見て、高値から3分の1以下の低位株なら、項目Eクリアです。

あと、僕は個人的に地銀と電力株は除外してます。

ある意味、アナログチックなやり方に見えるかもですが、これでも、昔を思えばだいぶ楽になりました。

昔は、四季報であたりをつけて、わざわざ書店で有価証券報告書を取り寄せて、いちいち調べてましたから。

今は、寝転びながらスマホ片手のポチポチするだけで、宝探しが出来るのですから、有難い時代になったものです。

僕は、数ある低PBR株のうちから、無借金で現金だけでも時価総額以上持ってるような好財務なのに、安値更新してる株を見つけた時が、一番心躍りゾクゾクしますねぇ。

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posted by 山中 一人 at 16:43 | Comment(4) | TrackBack(0) | 株式投資 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
おかげさまで記事に感化されて、少し物色していたら総医研を発掘しました。
それなりに条件を満たしているように感じますが、どうでしょうか。

大平洋金属でも感じましたが、底値が一定でなく開きがあるとちょっとやりにくいですね。
MBOを意識するとなおさらそう感じます。
散々売られて逃げられてはしんどいですからね。
フェイスのような価格で決まる事もありますが、本音は訴訟を避けたいだけで6ヶ月平均の30%前後で終わらせたいと考えるかもしれません。
まぁ超小型株はミスプライスが起こりやすいので、妥当な株価になれば仕込みますけどw。
Posted by カヌレ at 2024年11月27日 07:49
>カヌレ さんへ

>おかげさまで記事に感化されて、少し物色していたら総医研を発掘しました。
それなりに条件を満たしているように感じますが、どうでしょうか。
>大平洋金属でも感じましたが、底値が一定でなく開きがあるとちょっとやりにくいですね。
MBOを意識するとなおさらそう感じます。
散々売られて逃げられてはしんどいですからね。
フェイスのような価格で決まる事もありますが、本音は訴訟を避けたいだけで6ヶ月平均の30%前後で終わらせたいと考えるかもしれません。
まぁ超小型株はミスプライスが起こりやすいので、妥当な株価になれば仕込みますけどw。

仰る通り底値に開きがありすぎる銘柄は買いポイントがムズイですよね。
総医研の場合も、49〜68円を底値と見るか、107円〜112円を底値と見るかで大違いですからね。
低位株の場合、幅は少ないようで率でみると倍も開きがあるので、どう下値で仕込むかが勝敗を分けますからね。
UUUMのように、大幅安値でTOBされるリスクもありますしね。
ただ、ここは超好財務企業ですので、僕も注意深くウォッチしていきたいです。
Posted by 山中 一人 at 2024年11月27日 10:28
>僕は、数ある低PBR株のうちから、無借金で現金だけでも時価総額以上持ってるような好財務なのに、安値更新してる株を見つけた時が、一番心躍りゾクゾクしますねぇ。

とある銘柄を見つけた時に流石に興奮しましたので、今回山中さんの気持ちがよくわかりました。
100年前に繊維業として創業しましたが数年前に廃業、今は新宿や麻布でサービス業や不動産業をしている好財務の超小型株です。
色々見てきたからこそ感じますが、業績良し、チャート良しで早速軽めに仕込みました。

こういう銘柄に気づくキッカケを下さって本当にありがとうございます!。
またまったくコメントをしないのに古河電工のことを覚えていてくださって恐縮です。
Posted by カヌレ at 2024年11月29日 07:55
>カヌレ さんへ

>とある銘柄を見つけた時に流石に興奮しましたので、今回山中さんの気持ちがよくわかりました。
100年前に繊維業として創業しましたが数年前に廃業、今は新宿や麻布でサービス業や不動産業をしている好財務の超小型株です。
色々見てきたからこそ感じますが、業績良し、チャート良しで早速軽めに仕込みました。

家でベッドに寝転びながらでも、外でコーヒーでも飲みながらでも宝探しが出来るのですから、株よりワクワクさせる趣味はありません。
繊維業などの古くからある業界は、意外と含み資産がたっぷりある企業が隠れてますので、侮れませんね。

>こういう銘柄に気づくキッカケを下さって本当にありがとうございます!。
またまったくコメントをしないのに古河電工のことを覚えていてくださって恐縮です。

いやぁ、古河電工は今まで何回も取って来た大好きな低位株だっただけに、印象深いんですよね。
往来株投資はある意味、記憶力のゲームでもありますから、得意銘柄が安くなった時に、どう仕込むかで成否を分けますからね。
Posted by 山中 一人 at 2024年11月29日 15:29
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