普通の日本人には、アーリーリタイアーなんて、ただの無職ニートにしか見えてません。とあるアーリーリタイア希望者が、嫁ブロックを喰らって、結婚出来なかったそうです。(正確には彼女ブロックかな?)
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「はあ?あんた無職になるの!?」「関係ねえ。働け!」…「早期リタイア」希望のブラック企業勤務男性が、恋人との結婚を諦めた「納得の理由」】
超就職氷河期時代になんとか就職を決めた「絶対仕事辞めるマン」さんは入社日にあまりにも酷いブラック労働環境を目の当たりにし、その日にFIREと節約を決意する。以降初任給から20年間、人生を賭けた圧倒的蓄財活動が実を結び、20代30代を棒に振りながらも40代にして資産9600万円を達成。そんな絶対仕事辞めるマンさんが自身の実体験をもとに考えた「FIREと結婚」について。
こんな私でも「結婚するか!」となった時があります。
30代後半頃から付き合っていた人がいました。仮にAさんとします。Aさんは、私にはもったいないような美人で明るい人でした。同じ人と1日以上過ごすと息苦しくなって逃亡を試みる私でも、どういうわけかAさんとは数日一緒にいてもさほど苦にならず楽しく過ごすことができました。
ただ、私はAさんにはFIRE蓄財のことや会社を辞めたいことをずっと隠していたんですね。当時4000万〜5000万くらいは持っていたのですが、Aさんにはドケチで貧乏すぎる彼氏だと思われていたと思います。素性は特にバレることもなく、まあいつか言えばいいかとそのままにして数年が過ぎました。
そしてある日のAさん宅
Aさん「ところでさ〜、あんた結婚とかちゃんと考えてるの?」
私「お〜、考えてる考えてる」
しかしこうなってはそろそろ話さねばなりません。わが早期退職計画、壮大で自由な夢のことを…
私「でも、じ、実はAに隠していたことがあり…」
A「えっ 何? なんでも言ってね」
私「俺、会社辞めたいんだよ〜。今すぐというわけじゃないんだけど、実はそのためにめっちゃ貯金してて、5000万くらい持ってるんだよ。40代半ばくらいには退職金入れたら8000万とかになるかもしれんわ。そしたら晴れてニートになろうかと!」
この時、私はAさんが普通に許してくれると思っていました。しかし急に顔が曇り…
A「はあ? あんた無職になるの!?」
A「それ絶対無理だわ。」
私「い、いや…これは普通の無職ではなく…」
私はとくとくと説明しました。いわゆる普通の無職とは違うんだぞと。それでもなんか納得いかないご様子。
「無職の夫を持つのはヤダ!」
私も一度は説得を試みました。
よいかAさんよ。仮に45歳8000万円とすれば、その後の金銭的心配はないはずだぞ。FIRE修行を経て俺は運用能力も金銭管理能力も厳しく鍛えられもはやセミナーができるレベル専門家相当と言っても過言ではなくリスクは十分抑えられており会社を辞めることは妥当な選択であ…
A「関係ねえ。働け」
私「ううう…」
Aさんは金融やFIREに全く興味がなく、金の使い方もかなりどんぶり勘定です。正直私の計算やプランを正しく理解していたのかもよくわかりません。もしかしたら5000万だの8000万だのという話に現実感すら持っていなかったのかもしれません。
とにかく無職の夫を持つのは絶対イヤ! 仕事を辞めるなど言語道断! という主張でした。
私「A、おちつけ。じゃあシンプルに言うぞ。働くって普通お金のためだよね? そこをクリアして辞めたらダメなのかい?」
A「ダメだよ!」
私「会社だけが人生ではないのだぞ?」
A「もーー! ○×△☆♯♭●□▲★※!!」
元々頑固なAさんです。この状態になるとどうにもできません。かといってこちらも長年FIREに向けてコツコツと蓄積してきた身。折れるわけにはまいりません。
せっかく頑張ってリタイア資金を貯めたのに、この先定年までブラック企業で働くなんて考えただけでもめまいがします。というかその場合この貯金は何に使うんですか…。私は貯金で自由時間を買いたいだけなのです、と。
A「プイっ」
かくして話は平行線となり、いったん棚上げとなりました。
そして1か月ほど経ったある日のことです。Aさんから電話がありました。
お前は本当に会社を辞めるのか。私はいやだぞ。結婚するか退職するのかどっちなんだ、と問い詰められました。
一瞬ひるみました。もう結婚して一生ブラック社畜として働くのもありなのかなあと…。一旦結婚してどうしてもダメなら離婚すればいいかなとかも思ったのですが、頭にちらつくのはつらいつらいFIRE修行の日々、ブラック労働の日々、そしてあろうことか幼少期の謎PTSDです。こっちも一歩も引くわけにはいかぬ…このボタンだけは気軽に押してはならぬ…と。そして答えました。
私「ううう… 無職になりたい…」
かくしてこの重大な方向性の違いにより、我々は解散する運びとなりました。
果たしてどちらの選択が正しかったのでしょうね。
勢いで結婚しても意外と楽しく暮らしていたような気もします。はたまた労働に打ちのめされAさんには退職の許可がもらえず鬱々と結婚生活を送っていたような気もします。財産のことを公言してしまったので、その後のお金はAさんのどんぶり勘定で消滅した可能性も…まあ正解なんてわかりませんね。
そしてあの時突き付けられていたもう一つのものは、もしかしたら価値観の選択だったのかもと思っています。まっとうに働くこと自体を美徳とする従来の価値観と、FIREに代表されるような新しい労働観。私は後者に向かって突き進みましたが、こちらももちろん自分が絶対に正しいとは思いきれないところがあります。
11/16(木) 現代ビジネスより抜粋引用如何にもありそうな、アーリーリタイアあるあるですね。
先ず、件の絶対仕事辞めるマンが大きく勘違いしてるのは、アーリーリタイアなんて生き方は大多数の日本人には全く理解出来ないという事です。
だって、わざわざ自分の意志で数千万〜億以上の収入をかなぐり捨てて、無職ニートになって、早おじいちゃんみたいな生活に突入するのですから。
そりゃぁ、セミリタイア村だけを見れば、そんな酔狂な生活をしてる変わり者揃いなので、それこそがスタンダードな生き方のように錯覚するかもですが、2000年以上に亘って連綿と続いて来た、日本人の勤勉遺伝子には無職=悪の価値観が刷り込まれてますので、普通の人にFIREなんて生き方を理解して貰うのは、土台無理というモノです。
ましてや、結婚前に無職ニート宣言するなぞ余りにも無謀過ぎますよ。
この辺の世間一般の人が思う当たり前の感覚が、何故かFIRE民には理解出来てない人が多く、他人や家族にFIREの夢を語っては、大反対に遭い面倒な事になってるリタイア同士もちょいちょいおられますね。
例えば拙ブログでも8年も前に取り上げさせて頂いた、正吉さんが奥さんに苦労させられた話とか。
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【
妻帯者アーリーリタイヤーは、決して預金通帳を奥さんに見せてはいけません。】
件のブログ主さんは、リタイア前にご自身で作られたキャッシュフロー表や、将来とお金のリスクにまつわる資料を見せてから、アーリーリタイアしたにも関わらず、奥さんから「会社を辞めて1カ月経つし。どうなってるの?」「新しい仕事とか、これからのこととか・・・」と批判めいた口調で詰問され閉口されたそうです。
つまりアーリーリタイアした思いが奥さんにまるで伝わっていなかったという悲劇です。
奥さんからすれば、アーリーリタイアーなんて、まるで、預金だけを取り崩す若おじいちゃんが一日中家にいるのと一緒です。
しかも家計にまでうるさく介入されて、あれが高いこれが安いなんて節約生活を強いられた日には、「マジ消えてくれー」と思われても何の不思議も無いでしょう。
無職プータローなんて、奥さんからしたら世間体が悪くて、恥ずかしくてしょうがない事でしょう。
たまに夫婦で節約アーリーリタイアしてるブログがありますが、こんな理解力のある奥さんを望むのは宝くじ並みのラッキーだと冷静に考える必要があります。
因みに、僕の場合は、こんな世間一般の感覚は、嫌という程熟知させられて来ましたので、会社でも親にも奥さんにもアーリーリタイアするとは一言も言った事は無いです。
普通の人にFIREの夢なんて語っても、笑われるか、反発されるか、諭されるかの何れかで、まぁ百害あって一利なしです。
では、家族持ちがアーリーリタイアしたい時はどうすれば良いのか?
わざわざ正直に無職で遊びまくると宣言するから揉める元になるのです。
そこは、嘘も方便で、フリーランスになるとか、株式トレーダーになるとか言って、サラリーマンを辞めた後も、定期収入がある旨をリアリティを持って説得すれば良いだけです。
僕なんて、奥さんを説得する為に、「もしも会社を辞めて日中も自由にトレード出来たら、今よりももっと稼げる筈!」と力説してた位ですから。
まぁ、現実は、リタイアした事によってどうしても運用が保守的になり、退職前よりパフォーマンスは落ちておりますが・・・
ここで気を付けるべきは、預金通帳とか持ち株リストとかを見せて、説明するのは全くの悪手です。
例え、夫婦といえども、個人金融資産はシークレットにするのが吉ですね。
(夫婦は他人の始まりという言葉もありますからねぇ・・・)
実際の資産額がファジーだからこそ、夢が広がるのであり、苦い真実なんて無意味です。
なので、僕が身バレを一番恐れるとしたら、奥さんにこのブログを見られてしまう事でしょうなぁw
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