2022年09月27日

セミリタイアのセミって何?

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貧困フリーターをFIREと自称するのやめて貰っていいですかw

日本でセミリタイアという言葉を最初に広めたのは、大橋巨泉さんらしいです。

大橋巨泉さんは、56歳でセミリタイア宣言をして、1年の半分を海外で過ごし、気候の良い春と秋に日本に帰ってきてテレビでひと稼ぎしてから、夏はカナダ、冬はオーストラリアと悠々自適のライフスタイルを送っていました。

本来セミリタイアのセミとは、自由気ままに自分の時間や生活を満喫する傍ら、片手間に副収入を得る程度の意味だった筈だったのです。

ところが、昨今のセミリタブログ界では、リタイアとは名ばかりの実態はただのフリーター崩れが、「セミが付いてるから働いてもいいんだ」と言って、恥ずかしげ名も無く、セミリタイアーを自称するばかりか自身をFIREとまで言い張る始末です。

例えば、最近では、資産400万円での底辺FIREを自称されてるお方が、セミリタイアして約1年過ぎたが「僕はやっぱりこの生活をして心から良かったと思っています。」と感想を述べておられました。

あのー、ドヤ顔で1年間FIRE出来た俺スゲー感を前面に出しておられるようですが、そもそも貴方はFIREでは無いですからね。

FIREのFIとは経済的自立という意味で、基本的には投資の運用益による不労所得で生活費を賄うライフスタイルです。

だから、資産額が低いからといってウーバー等の賃労働で暮らすのは、そもそもFIREで無く、ただのフリーター若しくは零細個人事業主と言うべきなのですよ。

言い逃れとして、底辺FIREと底辺を付けたから、御自分もFIREの仲間入り出来たと思っておられるようですが、それは無意味な自称です。

最近は、引きのいいFIREという言葉をユーチューブやグログのアクセス稼ぎや印税稼ぎに利用してる、ビジネスFIREだらけですが、その中でも、特にB系セミリタイアーはいただけないと思っております。

何故かと申せば、月5万円とかの生保の半分にすら満たない僅かな生活費の多くを、YouTubeやブログなどの収入に頼る事による依存率の高さ故、他の高資産ビジネスFIREに比べると、よりポジショントークが強くなる可能性があるからです。

つまり、底辺セミリタイア生活のデメリットはなるべく隠し、メリットばかりを強調されがちになるだろうという事は想像に難くありません。

資産400万円ぐらいなら、実家暮らしでひたすら貯金すれば、社会人2年目でも到達出来る人も居る事でしょう。

そんな非常に多い層をターゲットに、顔出しでその珍妙なライフスタイルを開示すれば、耳目を集めるのは容易いかもしれません。

しかし、一旦冷静に考えてみて下さい。

日本の硬直した雇用制度の下で、新卒若しくは第二新卒という唯一と言っても良い程のプラチナチケットを放棄して、超不安定な派遣フリーターに、わざわざ自ら選択した場合の圧倒的デメリットを。

サラリーマンの僅か二日分位の収入のために、毎日必死になってブログ記事を考え続け、ユーチューブに顔出しして恥を晒し、炎天下や雨の中を必死に自転車漕ぎをして、年下DQNにバカにされる派遣バイトに明け暮れる惨めさを。

しかも、一旦リタイアしてしまっては、二度と本線に復帰出来ない片道キップだと、後から気付いてももう手遅れです。

光陰矢の如し。

40代なんてあっという間に来てしまいます。

恐らく、一生結婚とは無縁な、PCの動画で自家発電しか出来ない、健康で文化的な最低限度の生活未満のドビンボーライフが確定してしまう絶望人生しか残されていない事でしょう・・・

本来なら、真っ当なな長期投資により資産を築き、不労所得だけの悠々自適なゆとりライフを送れる、本物のFIREになれたかもしれないのに・・・

後は、ビジネスFIREの劣化版になり次の養分になってくれる愚かな素人を集めて、僅かな口銭を得るしか生きるすべはアリマセン。

自分がそうされたように・・・

こうして、不幸な貧困リタイアーの無限ループが続いていく事になるとすれば、社畜からの解放とか言ったペラペラな煽り文句でFIREを夢見る素人を養分にしてる、なんちゃってインフルエンサーは非常にタチが悪いと思いますけどねぇ。

ビジネスFIREは、自分のポジショントークのせいで安易に低資産で無職になり人生を棒に振る素人が現れたとしても、1ミリの責任も感じないのだろうなぁと思われるお方は、ポチッとお願いします。
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posted by 山中 一人 at 20:25 | Comment(8) | TrackBack(0) | アーリーリタイア | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
2022年09月18日

FIREするのが難しい理由

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出典:金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査](令和3年)」より作成

ネット上ではアーリーリタイアーで溢れていますが、現実にそんな人はあまりお目にかかれません。

その理由として一番大きいのは、先ずFIRE出来るだけの資産を形成する事がそれなりに難しい事が挙げられます。

上記の円グラフで記した通り、40代で3000万円以上の金融資産を持っている割合は僅か4.8%です。

ただし、実際にFIREするのは最低でも5,000万円は必要となれば、それだけの金融資産のある方は、恐らく約2%ぐらいしか存在しないものと思われます。

これを貯金だけで達成するには、25年間ひたすら貯金人生を送ったとしても、年間200万づつ貯める必要がある訳で、そもそも高年収である必要があるのです。

そう考えれば、セミリタイアーに公務員や有名大学出身の高学歴が多いのも当然なのでしょう。

勿論、僕のような低学歴・零細企業サラリーマンからFIREした者も居ますが、その場合は、投資で成功する必要があります。

株式投資にしろ不動産投資にしろ、素人をカモにするセルサイドや圧倒的に資金力や情報力に勝るプロが溢れている中で勝ち抜くのも、これまた違う意味での知性が必須になります。

そもそも、日本人で株式投資をしてる割合が約10%で、投資家の中でも勝ち組が約2割とすれば、実際に株式投資で資産を築いている割合は僅か2%という事になり、不思議と上記5000万円以上の保有者割合とちょうど合致しています。

つまり、FIREしてる人は、高収入を得るか、投資で実りを上げ且つ家計の収支バランスを適正に図ってある程度の資産を作るだけの知能指数の高さが備わっているとも言えるのでしょう。

何せ、日本人の上位2%に君臨出来るだけの資産形成能力があるのですから。

しかし、最近のFIREブームに乗って、ただの勤勉な人がアーリーリタイアした場合、前回の「FIREして後悔する人の特徴」で述べた通り、世間から隔絶して一人の時間を過ごす事は、日本人の本能に逆らう事になるので逆に辛くなり、後悔しがちです。

FIRE出来るだけの資産形成するのに必須だった筈の勤勉さ故に、FIREして無職になった途端に、無為な生活に耐えられずにバイトなり自営なりで働くリタイアーとなるのは、誠に皮肉なものです。

つまり、真にFIREライフを満喫出来るには、FIREするまでは勤勉さと知性が必要であり、FIREした途端にダメ人間になれるというアンビバレンツで二重人格のような性質が求められるのです。

ここにFIREするのが難しい理由があるのです。

しかし、安心して下さい。

知能指数の高さと集団組織内での有能さと比例しない人間が一定数存在します。

そう、我々内向コミュ障です。

本当に賢い人間ならば、要領よく立ち回り、社内を自分にとって過ごしやすい場にして制圧するなど、いとも容易い筈です。

たかが、会社の飲み会や社員旅行ぐらい適当にこなして、むしろお手軽な合コン会場と割り切って楽しむ位の余裕がある事でしょう。

ですが、我々内向コミュ障は、基本集団内では浮くので、社内は常に針の筵の如く居心地が悪く、仕事のストレスも定型人の3倍は体感させられます。

だって、社内にいるだけでも、超ストレスなのですから。

しかし、それ程の人間嫌い故に、人と関わらなくても良い無職ライフは堪らなく幸福感を味わえる事になるのです。

故に、内向コミュ障こそが、真にFIREライフを満喫出来るエリートアーリーリタイアーになれる資格があるのです!
(※本記事は、筆者の超我田引水的な独断と偏見のみで書かれたポジショントークです。)

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posted by 山中 一人 at 21:30 | Comment(10) | TrackBack(0) | アーリーリタイア | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
2022年09月11日

FIREして後悔する人の特徴

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普通の人は無職になると上位3つの欲求は満たされなくなります。



上記ツイ主様は、FIRE5か月目にして、「自分の人生を必死に生きている実感が得られません。」と心情を吐露されて、「結果的に私にはFIREは向いていませんでした。」と悔いていおられます。

しかし、折角、夢だった筈のアーリーリタイアしても、早々にこんな筈では・・・と後悔されてる方は、他のリタイアーさんを見てても意外と多いものです。

心理学者のマズローによれば、人間の欲求は5段階のピラミッド上になっており、下位2階層の物質的欲求が満たされれば、より上位3階層の精神的欲求を欲する性質があるそうです。

そして、特に日本人の場合は、仕事によってしか、社会的欲求・承認欲求・自己実現欲求の上位3大欲求を満たされない人が多いという特徴が見受けられます。

故に、無職リタイアーになると、やりがいや生きがいといった、充実感を失い、心にポッカリと穴が開いたような心持ちなり、精神的に満たされず、まるで鬱症状のようになってしまう人まで現れてしまうのです。

中には、無職生活に耐えられずに、失業保険が終わるや否や僅か数か月でバイト生活や再就職される方もおられる程です。

結局、世間的な価値観が幸福の基準の方にとっては、FIREしたとしても、金があるだけでは満足出来ず、逆に不幸になる方もおられるという事なのです。

多くの人は仕事のストレスさえ無ければ、オールハッピーな人生になると考えがちですが、人間生まれたからには、何かを成し遂げなければならないといった極く普通の価値観を刷り込まれてる多くの日本人にとっては無為に過ごす事の方がもっとストレスなのでしょう。

因みに、上記ツイ主様は連続ツイートの最後に「死んでる様には生きたくない。」とまで焦っておられました。

やはり、古来より培われてきた日本人の勤勉DNAは、何もしない無為で自堕落な人生は仕事よりも耐え難いと脳味噌に信号を送るのでしょうね、きっと。

普通の人は、何かに打ち込んで没頭してる時に充実感を味わえて、生を実感出来るからです。

僕なんかは正反対で、サラリーマンで働いてる時こそ、いつも「こんなに忙しい仕事ばかりで急かされて、死んでる様には生きたくない。」と思っていたものです。

故に、リタイアしてから、日がなコーヒーでも飲みながらボーッとしてる時間こそ、まさに自分の人生を生きていると恍惚感にすら浸れます。

まぁ、表現的にちょっとアレですが、勤勉日本人にはアッパー系のドーパミンがドバドバ出てる状態を最高の幸福と感じる人が多く、逆に日本ではダメ人間とされるグータラ気質の人にはダウナー系のセロトニンが分泌されてる状態が至福の時間と感じる人が多いのかもしれません。

結局、ある種の適性が無いと、FIREしてもハッピーな気持ちになれずに後悔してしまうという事なのでしょう。

普通の日本社会ではうだつが上がらないような、ぐーたらでやる気が無く、サイコパスに近い位にとことん自己中心的で人間嫌いな無職ニートと共通する性格が求められる適性なのです。

つまり努力する事が嫌いで周囲との人間関係もスムーズに行かないダメ人間こそが、セミリタイア適性があると言えるのです。

実社会で生きる適性に欠ける人こそが、社会を捨てたセミリタイアーに最も相応しいのは、ある種当然の帰結なのかもしれません。

要するに、多くの一般的な日本人には、FIRE適性が無いという事なのでしょう。

だって普通の人って、暇が嫌いですし、世間体を気にしますし、友達が居ないと孤独に感じますし、すごく承認欲求がお強いですからねぇ。

アーリーリタイアとは読んで字の如く、まだ若いうちに早めに社会からリタイアする事です。

それは、昔の頃の隠居老人が日がな縁側で日向ぼっこしてるのと同じく、俗世間から離れて、全く生産性の無い余生をゆっくりと過ごすのと同義なのです。

それをツマラナイと思う人は、普通の社会生活を送られる方が幸せですよ、きっと。


因みに、過去記事では、もっと詳細にFIREに不向きな人の特徴を述べてますので、関心のある方はそちらもご参照頂ければ幸甚です。
  
【こんな人は、アーリーリタイアしてはイケナイヨ。】

【だから言ったよね。人と関わる事が好きな人にはアーリーリタイアが向かないってw】

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posted by 山中 一人 at 19:25 | Comment(10) | TrackBack(0) | アーリーリタイア | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
2022年09月01日

FIRE本の著者が自称FIREしか居なくて草すぎw

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FIRE本の著者を見ると、何故かイソップ寓話のカニの親子を思いだしましたw

恒例の本屋さん立ち読み巡りをしてますと、相変わらずFIRE本コーナーは盛況でした。

ちと気になって著者のプロフィールと近況を裏表紙等でチェックしてみました。

すると、タイトルにFIREと入っている10数冊全てが、一人も真正FIREの方はおられませんでした。

タダの一人もです!

会社経営者、起業家、セミナー屋、委託業務請負してるフリーランス、FP、コンサルタント、ユーチューバー、主婦、親が資産家のこどおじetc・・・

ガチリタイアーは皆無じゃないですかぁw

普通はどの業界でも本の著者はその道のプロがなっています。

例えば、ゴルフ本ならプロゴルファーですし、将棋本ならプロ棋士ですし、不動産の本なら収益物件を何棟も所有してるオーナーでしょう。

まぁ、有名人の場合は監修という形も多いですが。

ところが、FIRE界隈だけは、全員自称FIREwなのです。

彼等彼女等は、日本でも昔からある脱サラして個人事業主になっただけです。

FIRE本では皆さん判で押したように海外インデックスファンドで積み立てれば誰でもFIRE出来ますと仰っておられます。

ところが、実際に著者の方々が脱サラ出来たのは、常人には真似の出来ないような圧倒的な入金力のおかげなのでしょう。

皆さん一様に知力・根性・運の初期パラメーターが非常にハイスペックであられます。

でも、現実にFIRE本を買う素人さんは、一流企業勤めの高収入サラリーマンでもなければ、起業家でもなければ、高収入OLでもなければ、資産家の親ガチャに恵まれた訳でも無い、ただの労働の嫌いな一般庶民ばかりなのです。

そんな一般ピーポーが、素晴らしいノウハウが書いてある事を期待して、なけなしの千数百円も出して買ったFIRE本を開けば、証券会社のパンフレットやネットで無料で落ちてるような、インデックスファンドの積み立て最強!説や節約生活のススメといった超当たり前の話ばかりと、後は著者の自慢話を読まされて終わりです。

正直、それだけでFIRE出来るなら、日本中全員遊んで暮らせる夢の国になりますよぉw

FIRE本の著者は働いてる現状については、もう働く必要も無いけど、楽しみの為にライフワークとして取り組んでるとか、もっともらしい言い訳をしています。

いやぁ、それなら、ボランティアや無料ブログでFIREの素晴らしさを広める活動をすればいいじゃないですか?

そう、僕のように過疎ブログで細々とねw

そうしないのは、今流行りのFIREを取っ掛かりにしてマネタイズに利用してるだけと思われても仕方が無いと思いますけどねぇ・・・


先ず、FIRE本の著者自らがガチFIREしてから語るべきじゃね?と思われるお方は、ポチッとお願いします。
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posted by 山中 一人 at 18:16 | Comment(14) | TrackBack(0) | アーリーリタイア | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする