2022年04月30日

主婦がFIREを名乗る時代なのかぁw



恒例の書店座り読み巡りをしてると、株本コーナーにセミリタイア村人の新刊が陳列されていました。

ゆるキャンならぬ、ゆるFIREというタイムリーなタイトルで「投資なんて難しいよー」っていうキャピキャピ素人さんをターゲットとしてる著者の意気込みが伝わります。

年収300万円でもFIRE出来るという触書は最近の流行りなのでしょうかFIRE本で、やたらと見かけますが、きっと一番多い読者層なんでしょう。

著者も元年収300万円未満の普通のOLだったのに、30代前半で3000万円の資産を築いてFIRE出来たそうです。

最初の方に資産形成のグラフがありましたが、28歳頃で1000万円未満の資産から30代前半には3000万円になってました。

海外旅行や美容に散財したり、ゴミ屋敷のズボラ人間だった著者が、たった5年位でそこまでの資産形成を成し遂げるとは、余程のノウハウがあるに違い無いと期待が膨らみます。

文字数が少なくて、字が大きく、ページの左半分は殆どイラストだった為、大変読みやすく30分位で読了出来ました。

つまるところ、ミニマルライフで節約生活をして収入の50%をインデックス型投資信託で積み立てれば、誰でも簡単にFIRE資金が貯まるとの事です。

資産運用については世界型インデックスの積み立てでNISAやIDECOがオススメとありました。

FIRE後のマネープランは生活費の半分を金融資産の2.5%を取り崩し、残り半分は副業で賄うサイドFIREがゆるくてオススメとの事でした。
(正直、副業で生活費の半分も稼ぐというのも全然ゆるく無いとは思いますが・・・)

あっという間に読み終わりましたが、結局、筆者がどうやって30代前半で3000万円もの資産形成が出来たかという具体的なエビデンスはゼロでした。

一番知りたかったのはソコだったのに・・・

筆者は、30代前半で結婚した事により退職してサイドFIREに突入して、生活費は完全折半にて年間150万円を支出してるとの事です。

え?ちょっと待って下さいよー。

それって、結局、結婚して主婦になっただけなのでは?

だって、会社を辞めるのだって、結婚すると言えば、親も親戚も会社の人間も周りのご近所だって皆、大納得の祝福ムードですよ。

今時、仕事を辞めても生活出来るなんて立派な旦那さんで羨ましいわ〜と周りの女子達の羨望の眼差しを一身に集められます。

これが、普通のサラリーマンなら皆、大苦労してます。

会社で、株で儲けたから辞めるなんて言えばやっかまれて蔭口叩かれますし、親や親族にはセミリタイアなんて概念なんか全く理解されず大反対されますし、ご近所にはリストラされた哀れなオジサンとして恰好のネタにされるだけですからね。

自分のような家族持ちなら、まず奥さんを説得するハードルを越えるのが超難関でした。

そんな大部分のセミリタイアーが通過してきた、産みの苦しみを全く経験して無いのですから、そりゃお気楽にゆるーくFIREなんて言える筈です。

だって、生活に何の責任も負わなくて良いのですから。

因みに、もしも自分がFIREしたから、毎月12万5千円しか渡せないよなんて奥さんに言った日には即離婚ですよw

下手したら、今はやりの経済的DVとか言われて、慰謝料請求されちゃうんではないですかねぇw

つまり、正社員の夫という圧倒的なバックボーンありき故に、多くのリタイアーが直面する生活費のリスクについて背負わずに出来ている訳です。

これってFIREと言えるのでしょうか?

日本の硬直した雇用システム場合、一旦リタイアしたら、何の生活の保障も無いもう後戻りの出来ない片道キップ故に、逃げ切り計算機の数字をあーでも無いこーでも無いとこねくり回して、リタイアの可否を必死に検討してるのが、通常のリタイアーの現実なのに。


あと、現在は年間240万円積み立て投資をしてるそうです。

という事は年間生活費の150万円と合わせて390万円支出しているという事になりますから、税引き前で500万円以上は現在稼いでおられるという事なのでしょう。

いや、全然ゆるく無いっすね。

アフィブログにユーチューブに出版印税とエネルギッシュ過ぎますよー。

因みに、裏表紙には18年末に資産3000万円でFIREしてから、21年10月には資産6000万円突破と書いてありました。

僅か3年も経たずに3000万円増の資産倍増ですか!

証券会社の投資パンフレットにあるような積み立てNISAやインデックス投資信託の説明や、ミニマルライフで節約すればいいよなんてセミリタブログなら誰でも書いてるような当たり前過ぎる内容よりも、むしろこっちのノウハウの方が知りたかったんですがねぇ・・・

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posted by 山中 一人 at 21:44 | Comment(30) | アーリーリタイア | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
2022年04月29日

必死に労働を賛美するリタイアーが多すぎてウケるw

2034603_s.jpg
そもそも仕事なんかにやりがいを感じた事がアリマセンが何か?

バイトやフーデリ等で働くリタイアーが多いセミリタ村ですが、アーリーリタイアしてるにもかからわずに働く自分を正当化する記事が最近やたらと見受けられます。
  
プライドが傷つくのはバイトよりも正社員
フルタイムで働いていた時のほうが、明らかに厳しいことを言われることが多かった。
「は???なんでてめーなんかに」と思い、仕事じゃなければ激怒し、最悪シバいています。
しかし、そんなことはできないので、グッと堪えないといけず、まあプライドは傷つく。
簡単な業務をするだけのバイトだと、トラブって怒られることも少ない。
あとは、バイトだと雑に扱われ、偉そうな態度を取られると思われるかもしれません。
実際は、ほぼないです。
そもそも、バイトを理由に、相手が不快に感じるレベルで対応するなんて、人としてヤバい奴。
さすがに、そんな人はまあいません。
たまにいますが、それは正社員でも経験することでしょう。
指摘されている年下の下につくこともありますが、それも正社員でもあること。
結論として、よりプライドが傷つくことに耐えながら、仕事をしないといけないのはバイトよりも正社員だと感じています。
2022-04-18 TIME IS MONEY キムのセミリタイア日記より抜粋引用   

うーん、上記記事で金村さん自身も書いておられますが、極めて個人的な感想としか思えません。

現実では、バイトには一番やりたくない仕事を押し付けるモノですし、いい歳をして仕事の出来ないオッサンには極めて侮蔑的な目で見られます。
世間的には、セミリタイアーとリストラされたオッサンの違いは分かりませんので、裏では当然見下されています。
ただ、ある意味、ヒエラルキーの人外にあるバイトに何を言っても無駄だし、皆大人なのでわざわざ口に出さないだけで、おのれが気付かないからプライドが維持出来ると思うのは真にお目出たいなぁと思います。

そもそも金村さん自身もブログ記事にて、コールセンターのバイトで「てめーバカか」と声を荒げられたり、ゴミ収集のバイトではヤンキー上がりみたいな人に、「な、俺の言ってること分かる?何度も言わせんなよ」と劇詰めされたと語っておられますように、充分過ぎる程にプライドが傷つけられるシーンに出くわされているのですけどね。

他にはこんな方も
  
【高収入無職】セミリタイア後に「月収50万円」も可能です
・治験で50万円overの報酬がゴロゴロ
・UBERでも時給3000円はかんたんです

先ず、治験なんてただの人体実験ですからねw

この方やたらとUBER推しですが、雨の中まで原チャリで出前しなきゃ食えないなら、それはもう既にアーリーリタイア失敗だと思うんですけどねぇ。
社畜時代は、そもそも雨の日に出勤するだけでも憂鬱だったのに、仕事で雨の中を原付バイクで大型車の隣を疾走とか絶対にゴメンですよ。

他にもバイト労働しておられるセミリタブロガーはやたらと、バイトが楽しいとか言って労働賛美しておられる記事を書いておられますが、皆さん本当に労働がお好きなんですね。

結局、アーリリタイア出来る程の資産形成が出来る辛抱強い人は真面目な性格故、労働自体にはあまり苦にならない性格のリタイアーが多いのかもしれません。

逆に自分の事を振り返ると、学生バイトの頃も、どうやってサボるかばかり考えていました。

昔、大型ショッピングセンターの交通誘導のバイトをやってた時に、後から入ったバイト君に、「2時間くらいなら休憩してていいよ」と言った事があります。

自分もいつも2時間以上サボっていたので、彼にもサボらせてあげれば喜ぶかなと先輩風を吹かせたのです。

すると、その彼にマジマジを目を見られて「そんなに休みたいんですか?」と言われた時に大ショックを受けました。

なんで、たかがバイトにそこまで頑張れる人がいるのかと・・・

まぁ、基本的に日本人は律義者が多いという事なのでしょう。

正社員のハードワークなら無理だけど、アルバイトや短期派遣なら楽しい理論が自分にはサッパリ分かりません。
だって、どっちも金の為に自分の時間を売って、不愉快な作業に従事させられてる事には変わりは無い訳ですから。

兎に角、例え週3日だろうが週1日だろうが、賃労働に従事させられるのは超ゴメン被りたいですねぇ。自分ならばですが。

そして、1日でも長く、バイト労働なんてしなくても良い生活をキープし続けたいモノです。資産の続く限り・・・

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posted by 山中 一人 at 20:24 | Comment(4) | TrackBack(0) | アーリーリタイア | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
2022年04月09日

FIRE理論の4%ルールが現実的で無い理由

妄想図.png
運用資金の推移図

アメリカ生まれののFIREの有名な理論に4%ルールがあります。

年間生活費の25倍の金融資産があれば、インデックス投資で毎年4%の年利で運用する事により、全く資産を無くさずに生活出来るという理論です。

因みに毎年4%の利回りの理論的根拠は、米国株の超長期リターン7%から米国のインフレ率3%を引くと、実質リターンとしては4%を見込めるという過去の経験則から来ています。

しかし、現実にはこの理論は机上の空論になりがちです。

何故ならば、現実の相場は、最上段の運用資金の推移図で示した通り、@未経験者の妄想図やA初心者の妄想図のような綺麗な右肩上がりとは成らず、B現実の推移のように非常にランダムな上下動となるからです。

つまり、最終的に4%の利回りを達成出来たとしても、途中では何度も大幅マイナスになる日々を通過しないとイケマセン。

アーリーリタイア出来る位の資産を形成した人なら上記B図のように折角積み上げた資産が何度もリセットされ元の木阿弥になる経験を経てるからこそ、実際にリタイアした後もその資産に手を付ける事は能わりません。

実際、以前の記事【インデックス投資法の本当のデメリットとは?】にて説明した通り、地上最強の米国株と言えども、16年は塩漬けに耐えなければならない時代がありました。

という事は、実はインデックス投資法による4%ルールで実際に取り崩すとなると、16年分の生活費のキャッシュが無いと、安心してFIRE出来ないというリスクを内包してるマネープランでもある訳です。

結局、インデックス投資法に拘るリタイアーの、ドヤ顔で披露してるその素晴らしい含み益は「絵にかいた餅」として一生指を加えて眺めるしか無い宿命に陥るしかないのです。

インデックス投資法が最も最強かつ理論的な投資法に成りえるのは、保有期間が常に永遠であるべきだからです。

本当に安心できるプランにするには、年間生活費の25年分✙下げ相場のバッファー分として16年分=41年分が必要になります。

これでは、宝くじ級のラッキーパンチが当たった投資家か、超親ガチャに恵まれた御曹司以外は誰もリタイア出来ないという話になってしまいますね。

故に、多くのセミリタイアーがドケチ生活&バイト生活に陥ってしまわざるを得ないのでしょう。

結局、米国生まれのインデックス投資によるFIRE理論のみでそのままアーリーリタイアする事自体に無理があるという事なのです。

セルサイドの本は、上記@やAのような妄想図で投資の未来を約束するから多くの初心者はそのギャップの大きさにやられるんだよなぁと思われるお方はポチッとお願いします。
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posted by 山中 一人 at 08:30 | Comment(10) | アーリーリタイア | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
2022年04月04日

ドケチ生活もバイト生活も、しなくて済むセミリタイアーになる方法

資産額21.png
年間資産額推移表

ども、セミリタイア資金の貯蓄がリタイア時より減少しているリタイアーです。

さて私、山中一人は2015年より毎月30万円づつ生活費として出金する事により、全く働かないアーリーリタイア生活を送っております。

セミリタ村では年間360万円も消費してる非ドケチリタイアーはかなりの少数派であると思われます。

では、ドケチ生活もバイト生活もしないアリタリアライフを7年間送れたその方法を解説します。

運用益.png
↑上記はアーリーリタイアしてから7年間の投資成績表です。

年間平均の334万円の利益が多いとみるか少ないと見るかは人それぞれかもですが、リタイア当初資金は6,277万円でしたので、平均年間利回りとしては5.3%だったという事です。

税引き前でも約6.6%の年利回りだったという事で全然ビックリするようなパフォーマンスでは無いのです。

むしろ、インデックス投資を中心とする他のセミリタイアーや株ブロガーよりも低い程です。

それでも、日本のサラリーマンの平均並みの生活を送る事は十分可能だったという事です。

自分だけが何故、それが出来たかと言えば、含み益も利益とカウントして消費する事に全く抵抗が無いからです。

そもそも含み益と実現益を区別する根拠が、自分には非合理的に映ります。

だって、株を売った後に一生株式投資をしないのなら分かりますが、どうせまた株を買うのですから、一旦利食いしようが、そのままホールドし続けようが同じことです。

利確した実現益以外は資産として認めないという事になれば、バフェットはどうなるんでしょうか?という話になりますからね。

わざわざ利確しなくても含み益の分は消費しても無問題なのです。

更には、株式の長期リターンは約7%に収斂する事が歴史的に証明されている訳ですから、税引き後で5.6%位を毎年取り崩す事も可能になる訳です。

そして、現実の投資パフォーマンスは上記成績表のように、非常にバラツキがありますが、これも長期投資なら複数年にて平均的な利回りに落ち着くので、相場が良くても悪くても慌てず騒がず毎月同じ額を取り崩していけば良いのです。

因みに、自分の場合は毎月末にATMで証券カードから30万円ちょうどを引き出しています。

もしも銀行通帳から下すと毎月残高が減るのを見ると気分が滅入るかもですが、証券口座からだと株式資産の増減の方が大きくて30万円位減っても、正直減っているのか増えているのかよく分からず、資産を取り崩しているという不安が気にならなくなるというメリットがあります。

むしろ、毎月末は給料が入って来たようなウキウキした気分になるモノです。

最低5年分位の生活費だけはキャッシュポジションとして証券口座に置いておき、5年間でプラスにする位のゆったりとした投資スパンで臨むなら、日本株の個別株投資でもそれ程難しいモノではありません。

つまり、株式長期投資のキャピタルゲインをセミリタイアの収入源のメインに据えて、生活費に充当していけば、サラリーマンの平均所得位は稼げる訳ですから、ドケチ生活もバイト生活とも無縁のセミリタイアーになれるという事です。

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posted by 山中 一人 at 20:40 | Comment(8) | アーリーリタイア | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする