2016年09月14日

日本が成長しなくなってしまった根本的な理由

日本の名目GDPは1997年に523兆円でピークを打ってからは、完全に停滞しており、今年現在でも506兆円に留まっています。
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出典:〔世界経済のネタ帳〕より日本の名目GDPの推移(1980〜2016年)

簡潔に言えば、約20年もの間、日本は殆ど成長していなかった、というより衰退してたと言って良いでしょう。

その理由として、よく挙げられるのが人口減少問題ですが、ロシアは、日本より早く1993年には既に人口減少社会に突入しており減り方も急な国ですが、名目GDPにおいては未だに成長しています。

つまり、日本の停滞を人口減少問題だけに責任転嫁するのには無理があるのです。

勿論、野党がよく言うような安倍政権の所為とかの訳がありません。

日本のGDPの内訳は個人消費が約50%超、設備投資が約15%超ですからその二つを合わせれば大体65%〜70%前後になります。

個人消費と設備投資はリンクしており、個人がもうモノを買わない、そしてモノが売れないから企業はどんなにお金が有り余っててもマイナス金利だろうが一向に設備投資に積極的にならないのです。
そして、お互いがデフレスパイラルのように悪循環に陥ってるだけなのです。

これじゃあ、GDPが上がる訳が有りません。

それで、日本がもう成長しなくなった根本理由ですが、もう欲しいモノが無いからです。

日本人のように質素倹約を美徳として2000年単位で刷り込まれてきた民族にとって、お金を使うという事は相当な動機が無いと無理です。

ドケチのススメを提唱してる自分が言うのも何ですが、周りを見回しても、労働に見合うような、将来の命金を削ってまで欲しいようなモノ・サービスが殆ど見当たらないのです。

そしてこれは、自分だけで無く、多くの日本人も多分、そう思ってる人が多いからモノが売れないのです。

消費税云々で生活が苦しいとかいいますが、人間、本当に欲しいモノがあれば借金してでも買うものです。

日本でも戦後しばらくの頃は洗濯は手洗い、炊飯はかまど、移動は自転車でさえ贅沢な時代も有りました。

そんな時代に電気洗濯機・電気炊飯器・テレビ・自家用車といった文明の利器がいきなり登場するのです。

そりゃあ高度成長期にもなりますね。人類史においても革命的な生活水準の向上ですから、誰もが先を争ってモノを欲しがりますし、またそれを買う為に目の色を変えてモーレツに働きます。

モノが足りないのですから、インフレになるのは当たり前です。

しかるに、今はどうでしょうか?モノの進化という観点から見れば、20年前と何等進化していません。

20年前の日本人が今の日本にタイムスリップしても、全く違和感なく、ここが20年後だなんてスグに気付かないのでは無いでしょうかね?

違うとすればせいぜい、ネットの進化とスマホの登場位でしょうかね?
その点ではアップルやグーグルがメチャクチャ成長したのは当然では有りますね。

しかし、それ以外では、こと日本に限っては、殆ど新規性のある商品は登場していないと思います。
寧ろ、劣化版に取って代わられてますよね。

例えばビールは発泡酒になり、食材はアチラ産ばかりになり、テレビ・映画等のコンテンツ産業はどこかで見覚えのあるパクリばかりです。
清涼飲料もコーラを超える飲み物は未だ発明されていません。
そして車も20年前と基本構造に殆ど変化は有りません。住宅もしかり、衣料品も、外食産業、サービス産業も何もかも過去の模倣ばかりです。

日本以外の世界が成長してるのは、今まで貧しかった人達が人並みに文化的な生活を送るようになって来たからです。

株式市場においても、過去20年以上に亘って毎年のように○○関連株とニューテクノロジーをうたった株が囃し立てられて来ましたが、殆ど何一つモノになっていませんよね。
なので、日本株が長期のバイアンドホールドが報われないのは当然なのです。

日本人が今後も今まで通りのパターンのみを踏襲して、リアルの生活において人々を幸福に出来るような財・サービスを創造出来なければ、社会生活を革命的に変えるようなモノを生み出せなければ、政治が何をしてもしなくても、衰退は免れないのだろうなぁと思いますね。

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posted by 山中 一人 at 20:40 | Comment(14) | TrackBack(0) | 株式投資 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
その通り。
成熟しきった国が昔のような成長をするわけがないし、する必要もない。
GDPがどうだのなんて、元々無意味な議論です。

それにも関わらずGDP600兆円なんて目標を掲げている首相がいますけど、
現実が見えていないのか、耳障りの良いスローガンが欲しいだけなのか。
どっちにしても、無意味な目標設定は止めてほしいものです。
Posted by 幸福賢者 at 2016年09月14日 21:09
このグラフとは別に日経平均株価のグラフだと1990年にバブル崩壊でピークを打ってます。
しかし、その後7年間GDPは成長していたのですね。
更に建設投資額の推移グラフを重ねてみれば政府がバブル崩壊から6年間にわたり
投資を拡大させてきたことがわかります。
不況を財政出動する事で防いでたわけです。

それが1997年から流れが変わります。例の橋本政権からですね。
消費税増税と緊縮財政を同時にやったわけです。
今では建設投資は橋本政権以前よりも35%も落ち込んでいます。
しかし需要がないわけではないのです。
逆に20年間も公共事業を削減させたので高速道路も新幹線も大型コンテナ船が着ける港も
全然足りません。

>それで、日本がもう成長しなくなった根本理由ですが、もう欲しいモノが無いからです。

日本人のように質素倹約を美徳として2000年単位で刷り込まれてきた民族にとって、お金を使うという事は相当な動機が無いと無理で<

欲しいモノがないからカネを使わなくなったのか?
カネが無いから欲しいモノが無いと言っているのか?

人によって考え方は違うでしょうが、高度経済成長期やバブルを経験した私から見て
現在の若者はカネが無いから欲しモノが無いと言っているように思えます。
実際、収入が増えれば人はお金を使います。
高度経済成長期やバブル期がそうでした。
不安定な派遣やバイトで結婚できない若者も、
正社員で収入が増え生活が安定すれば結婚を考えるようになるでしょう。

長い歴史の中では戦争もありますし不況も訪れます。
しかし好景気もめぐってきます。
でも今その最中にいる人々はこれが当たり前でこの状態がずっと続くのだと思いがちです。
過去を振り返れば異常であった戦争でも、その最中では当たり前のことでした。
バブルで株価や都心の土地が高騰した時も後から振り返れば異常ですがその時はそれが当たり前でした。
今の日銀のマイナス金利やデフレ経済なんかも将来から見れば異常な状態だと言う事です。






Posted by バッタモン at 2016年09月15日 09:12
興味深い考察でした.
貧困から脱する過程にある新興国とは違って,現状にある程度満足しているので,
今よりちょっと良くなった新製品が出ても今すぐ欲しいとは思わないですね.

すごいマジックを散々見てきて目の肥えた観客が,ちょっとやそっとのマジック
には驚かなくなるようなものですね.
マジックのタネには限界があるので,見せ方を工夫したりするのですが,
某メンタリストが,マジシャンがやるネタを「心理学を応用している」と称して
披露したときはうまいことやるなあと感心しました.
同じことをマジシャンがやったら普通のマジックですが,見せ方を変えれば人々の
心を掴むのです.(某メンタリストのやっていることは詐欺みたいなものですが)

それまでの生活を一変させるような革新的なものならこぞって欲しがるでしょうが,
技術が飽和してきてそういうものがなかなか生まれないのなら,
軽量化や省エネといった目立ちにくいことを必死になって多少向上させるよりは,
用途の転換とかアピールの仕方を変えた方がいいんじゃないかと思います.
アップルなんかはそれが強いと思います.
Posted by 人生の凡人 at 2016年09月15日 09:50
成長し続けなければいけない!と思っているところにそもそも無理があると思います。成長し続けるものなどないのですから、国や経済も一緒だと思います。それを頭のいい自分たちお上が如何様にもできる!と無理矢理人為的に成長させようとするするから歪が生じるわけで、自然に任せるのが一番だと思いますね。
Posted by at 2016年09月15日 10:39
> 幸福賢者 さんへ

>それにも関わらずGDP600兆円なんて目標を掲げている首相がいますけど、
現実が見えていないのか、耳障りの良いスローガンが欲しいだけなのか。
どっちにしても、無意味な目標設定は止めてほしいものです。

すいません。自分の書き方が悪かったのかもしれませんが、政府が成長を目標に掲げる事は非常に良い事だと思っております。

ただ、言いたかったのは政治だけでそれが叶うわけでは無く、民間企業の方がそれ以上のイノベーションを起こす必要があるという事で、この20年間以上の日本企業及びその経営者の低落ぶりに喝を入れたくて今回の記事を書きました。
Posted by 山中 一人 at 2016年09月15日 15:00
>バッタモン さんへ

>このグラフとは別に日経平均株価のグラフだと1990年にバブル崩壊でピークを打ってます。
しかし、その後7年間GDPは成長していたのですね。
更に建設投資額の推移グラフを重ねてみれば政府がバブル崩壊から6年間にわたり
投資を拡大させてきたことがわかります。
不況を財政出動する事で防いでたわけです。
それが1997年から流れが変わります。例の橋本政権からですね。
消費税増税と緊縮財政を同時にやったわけです。
今では建設投資は橋本政権以前よりも35%も落ち込んでいます。
しかし需要がないわけではないのです。
逆に20年間も公共事業を削減させたので高速道路も新幹線も大型コンテナ船が着ける港も
全然足りません。

はい。仰る通りGDPが天井を打つ7年前に既に株価のピークが来てますね。
にも拘らず、無理やり財政出動を削減したのは明らかに政治の失敗です。
民間消費が落ち込んでいる時に、財政出動まで削れば、不況に陥るのは当然の算数なのですからね。

その煽りで、金ばかりが当座預金に積みあがっていても、肝心のインフラがボロボロでは、誰得としか言えない状況ですね。

>欲しいモノがないからカネを使わなくなったのか?
カネが無いから欲しいモノが無いと言っているのか?
>人によって考え方は違うでしょうが、高度経済成長期やバブルを経験した私から見て
現在の若者はカネが無いから欲しモノが無いと言っているように思えます。
実際、収入が増えれば人はお金を使います。
高度経済成長期やバブル期がそうでした。

これは卵が先か鶏が先かで、議論が分かれる所かもしれません。

ただ、モノのイノベーションという観点では、高度成長期やバブル期に比べて、今は圧倒的に過去のアイデアの使いまわしに終始してる気がしてなりません。

やはり、生活習慣をも変えるようなモノが出てこない事には、消費意欲を喚起させる事が出来ないのでは?と自分は思うのですね。

>不安定な派遣やバイトで結婚できない若者も、
正社員で収入が増え生活が安定すれば結婚を考えるようになるでしょう。

その為にも、成長は必須であると考えます。デフレ経済で、正社員を雇うのは、企業側にとってリスクが大きいですから。

>長い歴史の中では戦争もありますし不況も訪れます。
しかし好景気もめぐってきます。
でも今その最中にいる人々はこれが当たり前でこの状態がずっと続くのだと思いがちです。
過去を振り返れば異常であった戦争でも、その最中では当たり前のことでした。
バブルで株価や都心の土地が高騰した時も後から振り返れば異常ですがその時はそれが当たり前でした。
今の日銀のマイナス金利やデフレ経済なんかも将来から見れば異常な状態だと言う事です。

はい。永遠の好況も無ければ、永遠の不況も有りませんからね。
ただ、今の日本のように20年超も下がりっぱなしというのは過去に例の無い位の異常事態です。
日本の産業界にも当事者意識をもっと持って貰いたいものです。
Posted by 山中 一人 at 2016年09月15日 15:26
>人生の凡人 さんへ

>貧困から脱する過程にある新興国とは違って,現状にある程度満足しているので,
今よりちょっと良くなった新製品が出ても今すぐ欲しいとは思わないですね.

はい。例えば、手洗いから全自動洗濯機になれば皆、なにがなんでも欲しがりますが、それが横型ドラムになろうがなるまいが、どうでも良いのですよね。

>それまでの生活を一変させるような革新的なものならこぞって欲しがるでしょうが,
技術が飽和してきてそういうものがなかなか生まれないのなら,
軽量化や省エネといった目立ちにくいことを必死になって多少向上させるよりは,
用途の転換とかアピールの仕方を変えた方がいいんじゃないかと思います.
アップルなんかはそれが強いと思います.

はい。はっきり言って、日本の消費者は単なるバージョンアップは、もうそれ程要求してないと思います。
そんな事に無駄なエネルギーとコストを使う位なら、用途の転換といったような、カテゴリーを変えるようなモノを開発する事にリソースを費やすべきですね。
Posted by 山中 一人 at 2016年09月15日 15:37
>2016年09月15日 10:39さんへ

>成長し続けなければいけない!と思っているところにそもそも無理があると思います。成長し続けるものなどないのですから、国や経済も一緒だと思います。それを頭のいい自分たちお上が如何様にもできる!と無理矢理人為的に成長させようとするするから歪が生じるわけで、自然に任せるのが一番だと思いますね。

さすがに政治だけで、成長させるのは無理があって民間にも当然それに応じた責務があると思います。

ただ、今の日本の状況で自然に任せるのは、如何にも策が無いとは思います。

だって、世界一の債権大国であり、一方では、マイナス金利でもいいから日本国債を買いたいというニーズで溢れてる位のカネ余りなのです。またタンスに何億円と入れてるおばあちゃんがウジャウジャにいるのも事実なのです。
詰まり、今の日本の問題は圧倒的なお金の偏在と使い道の喪失です。
Posted by 山中 一人 at 2016年09月15日 15:48
こないだヤフーの期間固定ポイントを消化しようと思ってなんとか欲しいのは無いのか真剣に考えましたが何もありませんでした。
もう完全に満ち足りていますね。
日本はまだまだしばらくはデフレが続きそうですね。
Posted by 招き猫の右手 at 2016年09月15日 17:29
>招き猫の右手 さんへ

>こないだヤフーの期間固定ポイントを消化しようと思ってなんとか欲しいのは無いのか真剣に考えましたが何もありませんでした。
もう完全に満ち足りていますね。
日本はまだまだしばらくはデフレが続きそうですね。

はい。我々のような人種が、万難を排してでも絶対に欲しいというモノが出現した時に、漸くデフレ脱却が出来るのでしょうね。
Posted by 山中 一人 at 2016年09月15日 21:50
命金を削ってまで欲しい物なんて、もうそうやたらに出現しないと思います。
生活に必用な電化製品はあらかた出尽くしています。
ゲーム機などのエンターテイメント系もハードウェアの進化は極限まできてしまっています。
スマホにしても、もうあらかた普及してしまい、売上が鈍化しています。
ハードウェア面ではもう、革新的な物は、そうそう出ないでしょう。
残るはソフトウェア面ですが、こちらは日本は壊滅的にダメなので、アメリカの後塵を拝するだけでしょう。
衰退は確定的だと思います。

老いてしまった日本にもう、成長とか変革はないでしょう。
20年間、変わらなかったことが、何よりの証拠です。
今後は、衰退を前提に生活設計を立てることにが大事になると思います。
Posted by 見知らぬ男 at 2016年09月18日 12:40
>見知らぬ男 さんへ

>衰退は確定的だと思います。
>老いてしまった日本にもう、成長とか変革はないでしょう。
20年間、変わらなかったことが、何よりの証拠です。
今後は、衰退を前提に生活設計を立てることにが大事になると思います。

このまま、今迄の延長線場でお茶を濁すなら、おっしゃる通り衰退は不可避でしょうね。
あとは、危機バネが働くかどうかですね。
ただし、個人レベルでは、たとえ全体が衰退しても生き残れるように、手を打つべきですよね。
Posted by 山中 一人 at 2016年09月19日 07:29
先日何かの記事で、明治初期の国内都市の人口序列が出ていました。ビックリしたのはベストテンに富山市や和歌山市が入っていたことです。100年以上衰退が続いているということですよね。モンゴルやエジプトなどは千年単位ですよ。景気の循環はありますが組織の衰退そのものは、期限がないとおもいます。個人としての備えをしっかりします。
Posted by at 2016年09月20日 15:33
>2016年09月20日 15:33さんへ

>100年以上衰退が続いているということですよね。

?。国内での相対人口が下がっただけで、生活の質でも、衰退と言うのは無理があるのでは?
少なくとも、一人当たり所得や失業率等で目立って劣後してはいないと思います。

>モンゴルやエジプトなどは千年単位ですよ。景気の循環はありますが組織の衰退そのものは、期限がないとおもいます。個人としての備えをしっかりします。

はい。こちらの方は明らかに衰退してますね。これこそが、自分の言ってるひたすら過去の因習を頑なに固執し続けた末の衰退であり、進化を止めた民族が如何に哀れな末路を辿るかの良い見本です。
但し、日本は幸運にも今迄は外圧のお陰で危機バネが働いてきた歴史がありますので、いつの日か気づくのではと信じたいです。
もちろん、個人レベルでは、其処まで待てませんので、衰退前提のプランニングは必須ですよね。
Posted by 山中 一人 at 2016年09月21日 22:04
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